重要なポイント
- ユーロ/米ドルは、米ドル安とタカ派的なECB期待により、1.1100より上で反発した。
- 重要なレジスタンスは1.1160にあり、上昇の勢いが続けば1.12を試す可能性もある。
- 1.1100を割り込むと、1.1040-1.1030付近がサポートされる可能性がある。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ決定は、今週の市場変動の大きな要因となることが予想される。
- ユーロ圏と米国の経済指標は、ユーロ/米ドルにさらなる方向性を与えるだろう。
市場動向と直近のパフォーマンス
先週、ユーロ/米ドルは週初に下落した後、回復に転じた。欧州中央銀行(ECB)のタカ派的なセンチメントが下落圧力を一部相殺したため、ユーロは以前の損失から回復し、反発した。ユーロの反発を支えたのは、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ決定への期待であった。週明けには、ユーロ/米ドルは1.1100を上回り、幅広い米ドル安に支えられた。米連邦準備制度理事会(FRB)による今後の政策決定会合での利下げ観測が高まる中、ドル売り圧力が続いている。
テクニカルおよびファンダメンタル要因
テクニカル面では、ユーロ/米ドルは強気の勢いを見せ、1.1100付近の重要なレジスタンスレベルを上抜けした。同ペアは、これらのレベルでサポートを見つけ続けており、勢いを維持した場合、1.12を試す可能性がある。ユーロ/米ドルが1.1100を割り込んだ場合、次のサポートレベルは1.1040-1.1030付近となりそうだ。相対力指数(RSI)は、現在60を上回っており、同ペアの強気バイアスを示している一方、値動きは100期間の単純移動平均(SMA)を上回って推移しており、更なる上昇の可能性を示唆している。
ファンダメンタルズ面では、ユーロ圏と米国の経済データがユーロ/米ドルの方向性を決定する上で極めて重要となる。消費者物価指数(CPI)やZEW景況感調査など、欧州の経済指標の発表は短期的な影響を与えそうだ。一方、週後半には米小売売上高と米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ決定がヘッドラインを飾るだろう。米国のインフレ・データが軟調で、利下げ幅が拡大するとの見方が強まったことで、市場は積極的な政策緩和の可能性が高いと判断し、ドル相場に圧力をかけている。
今後の見通し
今後の市場は、今週の基調を決めると予想される米連邦準備制度理事会(FRB)の会合に大きく注目するだろう。FRBの決定や発言にサプライズがあれば、ユーロ/米ドルは大きく変動する可能性がある。FRBが予想以上の利下げを行った場合、ドル安がさらに進み、ユーロの上昇の勢いが続く可能性がある。逆に、FRBがより中立的またはタカ派的な見解を示した場合、米ドルが再び強まり、ユーロ/米ドル・ペアを押し下げる可能性がある。
さらに、市場参加者は大西洋の両岸から発表される主要経済指標に注目するだろう。ユーロはこのところ底堅さを見せているが、ユーロ圏のさらなる経済指標によって、この強気心理が強まる可能性もあれば、弱まる可能性もある。貿易収支、インフレ・データ、労働コストが欧州経済の健全性をより明確に示すだろう。