XAUUSDのトレード分析 -
17/06/2024

主要ポイント

  • 金価格は$2,300付近でサポートを見つけ、3週間の連敗を止めた。
  • 米国の5月のインフレ統計では消費者物価が横ばいとなり、年末までの利下げ観測が強まった。
  • 金は$2,345から$2,350付近のテクニカルレジスタンスに直面し、$2,301、$2,287、$2,277が重要なサポートレベルとなる。
  • 米連邦準備制度理事会(FRB)の保守的な利下げ予想は市場の予想とは対照的で、インフレ・データが軟調に推移する中、金の魅力を支えている。
  • 欧州の地政学的緊張と政情不安は、安全資産としての金への関心を再び高める要因となっている。
  • 今後発表される中国と米国の鉱工業生産と小売売上高のデータ、そしてFRB高官のコメントは、金の見通しを形成する上で極めて重要である。

 

市場動向と直近のパフォーマンス

最近の金相場は、軟調な米インフレデータと欧州の地政学的緊張の影響により、まちまちの動きとなっている。金相場は3週間続いた連敗を何とか止め、$2,300近辺の支持を見出した。支援要因にもかかわらず、目先のテクニカル見通しは、強気のモメンタムがまだ確固とし て確立されていないことから、警戒が必要であることを示唆している。5月の消費者物価指数(CPI)は、消費者物価が横ばいとなった一方、生産者物価は予想外の下落となった。このため、トレーダーは利下げ予想を調整し、年内に利下げが実施される可能性が高まった。

テクニカルおよびファンダメンタル要因

テクニカル的には、金は50日移動平均線に近い$2,345レベル付近の抵抗に直面している。$2,345と$2,350の間に重要なレジスタンスゾーンが確認されており、これには小さな上昇ABCDパターンの最初のターゲットが含まれている。このレンジを明確に上抜けすること、特に$2,388を上抜けすることが、新高値に向けた強気反転を維持するために極めて重要である。逆に、金価格が$2,301を下回るとサポートがリスクにさらされ、$2,287と$2,277を下回ると一段の弱さが確認される。主要な下降ピボットポイントは$2,252、$2,211、$2,195。

ファンダメンタルズ的には、金市場は経済データと地政学的動向のミックスに反応している。米連邦準備制度理事会(FRB)の最近の利上げ維持決定は、2024年に利下げは1回のみという保守的な予想と相まって、より積極的な金融緩和を期待する市場の予想とは対照的である。この乖離は、インフレデータが軟調に推移する中、非利回り資産としての金の魅力を支えている。欧州では、政情不安とウォール街の慎重なセンチメントが、金のような安全資産への関心を再び高めている。中央銀行の買い入れ、特に中国の買い入れは、個人投資家の大きな需要がないにもかかわらず、金価格を支え続けている。

今後の見通し

来週、金の見通しはいくつかの重要な要因によって形成されるだろう。投資家は米連邦準備制度理事会(FRB)当局者の発言に注視し、今後の政策変更のヒントを探る。中国と米国の鉱工業生産と小売売上高は極めて重要なデータである。予想を上回るデータが出れば、需要に対する楽観的な見方が強まり、金価格を押し上げる可能性がある。逆に、期待外れのデータであれば、金の重荷になる可能性がある。加えて、欧州の地政学的な動きや、現在進行中の政情不安も引き続き重要である。市場参加者は、景気減速の兆候がないか、米総合PMIデータも注視するだろう。