主要ポイント
- ユーロ/米ドルは1.0600のレジスタンスと1.0520-1.0530のサポートに直面しており、1.0500は重要な心理的レベルとなっている。
- 11月の米非農業部門雇用者数は予想を上回ったが、失業率は4.2%に上昇。
- S.12月11日の米消費者物価指数(CPI)は、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策期待とドル高を再編成する可能性がある。
- ECBは引き続き利下げに慎重で、インフレ懸念を強調しており、ユーロの上値は限られる。
- S.ドルインデックス106.03の強さがユーロ/米ドルを圧迫し続けている。
市場動向と直近のパフォーマンス
2024年12月9日現在、ユーロ/米ドルは1.0550近辺で取引されており、穏やかなマイナスのバイアスを反映している。この動きの一因は、欧州中央銀行(ECB)による利下げの可能性に関する市場の憶測にある。また、投資家は水曜日に発表が予定されている11月の米消費者物価指数(CPI)を控えており、同ペアの方向性にさらなる影響を与える可能性がある。
テクニカルおよびファンダメンタル要因
テクニカル面では、4時間足チャートの相対力指数(RSI)が60台に後退しており、強気の勢いが弱まっていることを示している。直近のレジスタンスは1.0600にあり、直近の下落トレンドのフィボナッチリトレースメント38.2%と一致している。更なるレジスタンスレベルは、200期間単純移動平均線(SMA)とフィボナッチリトレースメント50%が収束する1.0650-1.0660、そしてフィボナッチリトレースメント61.8%に対応する1.0730が続く。下値では、100期間、50期間、20期間のSMAと23.6%フィボナッチリトレースメントが一致する1.0520-1.0530がサポートとなり、サイコロジカルレベルの1.0500と静的レベルの1.0440が追加サポートとなる。
11月の非農業部門雇用者数(NFP)は22.7万人増と予想の21.8万人増を上回った。しかし失業率は4.2%に上昇した。これらの数字は米ドル指数(DXY)を押し上げ、106.03まで上昇し、ユーロ/米ドルに下落圧力をかけた。
今後の見通し
今後発表される米消費者物価指数(CPI)は、金融政策に対する市場の期待を形成する上で極めて重要である。インフレ率が予想を上回れば、利上げ維持観測が強まり、ドル高とユーロ安圧力が強まる可能性がある。逆に、インフレ率が軟調な数字となれば、利上げ観測が見直され、ユーロに安堵感がもたらされるかもしれない。
欧州では、ECBのスタンスが引き続き焦点となっている。ECB政策担当者の最近のコメントは、利下げに慎重なアプローチを示唆し、インフレ率が高止まりしている間は利下げを議論するのは時期尚早であることを強調している。このような慎重な見通しは、当面のユーロの上昇余地を制限する可能性がある。